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makistove315

まきすとーぶさいこー

頭痛あるある

頭痛がひどい。

 

頭痛持ちの人には分かるだろうが、できるだけ薬を飲みたくない。

 

水を飲んだり、安静にしたり、

 

深呼吸したり、瞑想したり。

 

軽いストレッチをしたり、ウォーキングしたり。

 

温めたり、冷やしたり。

 

色々と試行錯誤してみるものの、なかなか治らない。

 

そうこうしてるうちに頭痛が悪化して、結局、薬を飲む。

 

あぁ、今日も薬に手を出してしまった。

 

と、まるでシャブ酔れのように、罪悪感に苛まれながら、鈍痛が引くのを只々待つのである。

 

 

・・・

 

 

ひどい頭痛でもがき苦しむたびに思い出す本がある。それは、菊地成孔

 

「スペインの宇宙食

 

である。

 

本書は、

 

「ジェ ーン &マイケル ・スタ ーン夫妻の 『 T H E E N C Y C L O P E D I A O F B A D T A S T E (悪趣味百科 ) 』という本をアスピリン代わりにしている 。」

 

という書き出しで始まる。この部分を読んだだけで、十分に才能を感じるが、その後の文章でも、

 

「主にハ ートの疲労によって起こる偏頭痛に対して 、この本は非常に高い効果を発揮する 。自分は一体何てことをしているのだろう ?最初は胸痛だった粟粒のような刺がやがて頭部に登り 、それを鎮静しようとあがく高速の思考が血管を圧迫してやっかいな鈍痛が始まった 。そんなときに 「人工ホイップクリ ーム 」の項を開き 「何の面白味もない 、生乳だけで作られたホイップクリ ームは傷みやすいが 、人工ク ールホイップは何週間も保つ上に 、ソルビタン ・モノステアレ ートポリソルベ ート 6 0 、キサンタン ・ガムといった化学者好みの成分が盛りだくさんに含まれている 。ソルビタン ・モノステアレ ート 6 0の発ガン率は 1 9 7 1年の … … 」などと書いてあるのを読むと 、夢のように苦く楽しい感覚が訪れて 、頭痛が沈静化される 。」

 

・・・

 

と、謎の世界観に引き込まれていく。

 

 

そして、この本を読み進めるにつれて、気が付いた時には頭痛が無くなっているのである。

 

それが、アスピリンの効果なのか、菊地成孔の文章によるものなのか、それは分からない。

 

 

本職がジャズサックス奏者とは思えない文章力である。表現の一つ一つが脳に快楽物質を放出させる。

 

 

といったところで、今回もいつの間にか頭痛が治っていました。めでたし、めでたし。

 

スペインの宇宙食 (小学館文庫)

スペインの宇宙食 (小学館文庫)